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20年間連れ添った黒猫夫婦の物語「いつも一緒、みよ子とたくろう物語」 (その13)『子供たちの死』

雨の中ジェット機はキーンという金属音を出しながら空港を飛び立った。
機体は少し揺れたが雲を抜けると真青な空が見えた。下を見るとどこまでも続く雲海だ。初めて乗ったジェット機、初めて見る風景、僕は凄く興奮した。

やがて機首が下がりだした。どうやら九州に近づいたらしい。

ガタガタ!ガタガタ!!雲の下に出た途端機体が激しく揺れだした。やっぱり九州付近はかなり天候が悪いらしい。

「猫ちゃん、大丈夫やろか?」とamaguriさんは自分の事よりみよ子達の心配をしていた。
「心配いらん、もう先に着いてるはずや‥」そう言ったものの内心僕も心配だった。
なんとかジェット機は無事着陸。僕たちは急いでみよ子達が預けられている事務所に向かった。

「いたいた!」いくつかのケージに入れられて、おとなしくしているみよ子達がいた。みんな僕たちを見るとホットしたのか、ニャーニャーと泣き出した。僕たちは手続きを済ませトランクにみよ子達を入れてロビーに行くとamaguriさんのお姉さん夫婦が待っていてくれた。早速車でamaguriさんのお姉さん夫婦の所へ向かった。

お姉さん夫婦は大の猫好き、特にご主人の方は「みよ子~、たくろう~」と言ってすごく可愛がってくれた。
「よかったね」僕たちはとても幸せそうなみよ子とたくろうを見ながら目を細めた。
みよ子とたくろうはそのままお姉さん夫婦に預かってもらう事になった。
後日談だが、ご主人が家でカラオケをするときもみよ子を抱きながら歌うほどの溺愛ぶりだった。

一方子供たちは一人暮らしのお母さんとamaguriさんと一緒に暮らす事になった。僕は仕事があるので2~3日滞在して慌しく帰った。

amaguriさんの実家の前の国道は通称ダンプ街道と呼ばれるほどダンプカーや大型トラックの通行が多かった。amaguriさんの心配をよそに子供たちは毎日元気に外で遊んでいたがやがてトシゾウ君が続いてハンペン君が居なくなってしまった。

「交通事故にでもあったんやろか?‥」それ以後2匹の子供たちは戻って来る事は無かった。

「amaguriちゃん!amaguriちゃん!」慌てた様子で近所のおばちゃんが走ってきた。
「おばちゃん、何かあったん?」
「白い猫が道路で車に引かれて死んどると、amaguriちゃんとこの猫やないと!」
「えっ!」
amaguriさんは慌ててその場所に走って行きました。

「シンちゃん‥」それは間違いなく、みよ子の子供のシンサク君でした。最後に残っていた子供です。amaguriさんはシンサク君を抱いて家に帰りました。

シンサクの死jpg.jpg

家に着くとお母さんが言いました
「そのままじゃ可哀相だから早く埋めてやりなさい」

「だって、まだ温かいし‥」そうシンサク君の身体はまだ温かくそれほど出血はしていませんでした、でも心臓の鼓動は聞こえず息もしていませんでした。シンサク君が死んでいるのはamaguriさんが一番わかっていた事でした。
 
「みんなこんな風に死んだんやろか‥連れてこんといたらよかった‥」amaguriさんはシンサク君を埋葬しながら悲しくて、悲しくて、涙が止まりませんでした。

                                                             まだまだ続く‥‥


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コメント 9

ローズパイが好きならおう

ほんとうに辛いですよね。
私も何匹も見送りましたがそのたび、その子たちとの楽しかった思いを忘れないように心に納めていますが、何かの時にはそんな想い出がふとよみがえることがあります。
それが辛くもあり、また、早く帰ってこいよとも祈る日に繋がるのかも知れません。

続きを楽しみにしています
by ローズパイが好きならおう (2010-06-13 08:27) 

ハジナレフ

お久しぶりです。お二人ともお元気でいらっしゃいますか。
悲しいお話で…心中お察し申し上げます。
by ハジナレフ (2010-06-13 22:28) 

にゃん

ブログに戻ってこられて うれしいです
 シンサクちゃんが 交通事故にあわれてしまわれたのですね
  いたましいです
   ニャンコは クルマが 向かってくるのを見ると 固まりますからね
    毎日のように にゃんも クルマに敷かれている ワンコやニャンコ
     を見ますが 辛い気持に耐えられません。
by にゃん (2010-06-14 04:19) 

ソレイユ

ご訪問、コメントありがとうございました。
 記事読ませて頂いて胸が詰まりました。
にゃんこちゃん交通事故にあわれてしまったそうでそれはさぞお辛いこととご察しします。私も愛鳥が3月に突然天国に逝ってしまってから寂しい毎日です。
 シンサク君のご冥福を心よりお祈り致します。
by ソレイユ (2010-06-14 09:38) 

ちゃーちゃん

ほんとにお久しぶりです・・・久しぶりに訪問したくなって!!
猫ちゃんが天国に逝ってしまったとか・・・悲しいですネ。
急死だったから尚更悲しい別れですね。
私も最近お友達とお別れをしました・・・体調もグズグズだしブログも
休みながら続けています・・・
by ちゃーちゃん (2010-06-16 13:04) 

chiwarin

動物が好きだった母は、死んだ時の悲しみが嫌だと、犬も猫も飼わないようにしていました。
by chiwarin (2010-06-17 20:05) 

すぅ〜ちん♪

amaguri さん 、 jyou-ji さん お久しゅうござります。

虹の橋を渡っていってしまったのですね・・・
by すぅ〜ちん♪ (2010-06-19 08:18) 

ささ

ご無沙汰しています。
幼稚園の頃、母が近所の野良猫たちに、なんとなく餌をあげていて。
その中の一匹が、とても私に懐いていました。
ある日、幼稚園から帰っていつもの場所に行っても、
その子が私のところに来ないので、あれれ?
と思っていたら、近くのバス通りで轢かれていました。
それを思い出し、猫の事故を聞くと、切なくなるのでした。
ご冥福をお祈りします。
by ささ (2010-06-21 00:18) 

すぅ〜ちん♪

お元気ですか?
by すぅ〜ちん♪ (2010-10-13 07:22) 

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